まあ、学術的な話というよりは、楽しんでいただければそれでいいかなと思っています。
(続きはこちら)
日本で学生生活を送っていると、不良と呼ばれるグループを必ず目にしますよね。そして、彼ら(彼女ら)は、だいたい同じような系統の服装をしているわけです。
一昔前なら、ボンタンにリーゼントですね。
では、なぜ彼らはそれを好むのでしょうか。それについて考えてみたいと思います。
一般の学生にとって彼らは「怖い」存在です。なぜなら、彼らに逆らったら、殴られたり、蹴られたりするかもしれないからです。つまり、それを行うだけの「権力(Power)」をもっているから「怖い」存在となっているわけです。その意味において、彼らは一般の学生に対して上の立場にいると考えることができます。
そもそも、「権力」とは、一般的に「AがBに命令したときに、ある行為をさせることができる能力」のことをいいます。
もちろん、「権力」にはいろいろな種類があり、例えば、ラスウェルは「権力基底」として8に分類したりしていますが、まあ、ここではそんなに難しく考える必要はなく、最も原初的な「物理的暴力」が権力の源泉となっていると考えることができますね。
ただ、注意しなければならないのは、この権力の本質が「実体概念」だけではないということです。この点について考えてみます。
みなさんの中には、彼らが実際に喧嘩が強い(その背後に絶対的な暴力が存在する)と考えている方もいらっしゃるでしょう。確かに、実際にはそういう力が存在するのかもしれませんが実際には分からないことのはずです。つまり、現実的には、多くの人はそれを試したことがなく、実際に彼らと喧嘩をして、彼らが強いと認識、経験したわけではないというわけです。もしかすると、自分より弱いかもしれないし、強いかもしれない。そういう状態で、彼らに服従しているわけですね。
すると、「権力」という概念の本質は他のところにあると考えることも可能です。
つまり、被支配者(一般の学生)が支配者(不良)に対して、彼らは「権力」を持っていると認めているからこそ「権力」が存在するのだと考えることも可能です(関係概念)。
これは「権力」をもつものにとって非常に効率のいい合理的な力の行使の方法です。
つまり、実体概念ではひとりひとり実力行使で服従させなければなりませんが、現実的にはそんな非効率的なことは行われないわけです。つまり、実力行使をして服従させるより、被支配者(一般の学生)に支配者(不良)の権力を認めさせる方が合理的であり、現実的だというわけですね。
ここで本題です。
「不良がヤンキーっぽい服装を好むのはなぜか」
つまり、外見的に自分が力を持っていることを示すことによって、より容易に「権力」を手に入れるために行われる行動だと考えることができます。このような服装を着用せず、実際に、実力で一人一人服従させるのは非常に非効率的だというわけですね。
これは、様々なところで行われています。
例えば、マフィアに逆らってはいけないということから、過度に自らの行動を自制をしたり、チンピラを見て実際に強いのか弱いのか(「権力」を持っているのかどうか)分からないが、外見だけを見て、とりあえず、言うことを聞くといったこともこの「権力」によるものであるといえるでしょう。
ここでの権力の本質は、彼らが「権力」を持っているからではなく、我々がそう認識しているからであって、実際に絶対的な「権力」があるかどうかはここでは問題ではないのです。
要するに、「権力」を持っている人が、必ずしも「実力」をもっているとは言えないのです。
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