家族(かぞく)とは居住を共にすることによってひとつのまとまりを形成した親族集団のことである。また、「産み、産まれる」かかわりの中から生じた親と子という絆、そうしたものによって繋がっている血縁集団を基礎とした小規模な共同体が、家族である。同じ家屋に居住する血縁集団に限定して使う場合もあり、現代日本では直系親族を中心とする単家族のことを指す場合もある。英語では"family"と表記する。
DNA鑑定など科学技術が発達し実の親子かどうか、簡便に分かるようになりました。
でも、「家族」って、形式的に血縁関係だけで判別できるような簡単なものではないような気がしたりします。
(続きはこちら)
第772条(嫡出の推定)
妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
2 婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
第785条 (認知の取消しの禁止)
認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない。
民法772条とか、民法785条とか、そういった場面において、DNA鑑定(客観的真実)より優先されることがあると聞くと、「え?なにそれ?」と思う方も多いかと思います。もちろん、そういう考えに従って事実だけに基づいて親子関係を判断すべきだという考えも非常に合理的であり、とても重要だと思います。
でも、必ずしも、法律も、裁判所の判断(判例)も、その事実だけで判断しているというわけではありません。
※まあ、それもその後の流れで変わるかもしれないけど
そういえば、民法772条はちょっと前に話題になったよね
例えば、日曜日の用語解説:民法772条問題 - [よくわかる政治]All Aboutとか
その子供がどういう風になれば一番幸せになれるか、また、どういう風にすれば家族関係が円満に構築されるかという判断が重要だというわけですね。
それで、ここから本題なのですが、「家族のあり方ってどういう風にあるべき何だろう」という点についてちょっとだけ考えてみたいと思います。
疑似家族について
また、例によって手塚治虫なのですが(ただの偶然だよ)、手塚治虫のマンガに、「地球を呑む(Swallowing the earth)」というものがあります。ビッグコミックの1968年4月号から連載されたわけですから、もうだいぶ昔のことですね。
□地球を呑む - Wikipedia
あらすじ
1944年、ガダルカナル島へ出征した日本兵・安達原鬼太郎、関一本松の二人は自分達が殺したアメリカ兵の手持ちの写真に写る美女・ゼフィルスの虜となる。
それから20年後、今や大企業の社長となった安達原は取引先からゼフィルスが来日してホテルに滞在しているという知らせを聞き、その日暮らし生活を送る一本松に彼の息子で性欲以上に酒を愛し、地球を飲みつぶすという野望を持つ男・五本松にゼフィルスを調査させ、五本松は彼女の滞在するホテル、彼女の住処であるというマムウ大陸を訪れる。
実はゼフィルスは母親と同じ名前を名乗り、絶世の美女の姿の人工皮膚を纏った7人姉妹で、彼女達には亡き母の遺言執行と復讐としてお金を滅ぼす、世界中の道徳や法律を混乱させる、男性への愛情を断ち切って男に復讐するという野望を抱いていた。 彼女達の末娘・ミルダは日本で滞在した頃に出会った五本松に一目ぼれしてその愛ゆえに義姉達を裏切り、刑を受けかけたところを逃れ、日本へ向かう。
しかし、その間にもゼフィルスの計画は進んでいき…
![]() | 地球を呑む (1) (小学館文庫) 手塚 治虫 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
このマンガは、手塚治虫独特のエロティズムとともに、社会における様々な問題を正面から捉えようとする点が非常に興味深いわけですが、今回はそのストーリーのメーン部分ではなくその中に出てくる一節のお話しです。
※まあ、ストーリー自体は、いってみればセカイ系なんですけどね(笑)
□セカイ系 - Wikipedia
セカイ系(セカイけい)とは、アニメ・漫画・ゲーム・ライトノベルなど、日本のサブカルチャー諸分野におけるストーリー類型の一つである。 セカイ系という言葉は明確に定義されないまま、主にインターネットを通じて広がったため、意味するところは諸説あるが社会学、現代文学論、サブカルチャー論などで様々に言及されている。
それはこのマンガの第13章「アダジオ・モデラート」の話です。
※本当に手塚治虫さんはクラシックが好きだよね
その内容はというと、私の記憶が正しければ、だいたいこんな感じですね。
自分の顔を自由に変えられる人工皮膚「デルモイド・Z」が発売され、それが爆発的に売れるようになったため、アメリカではそれを使用することが禁止となった。そんなアメリカで、ある殺し屋が追っ手から逃れるため久しぶりに自分の家に帰ってみると、そこには自分の家族は誰一人としておらず、代わりに「デルモイド・Z」を使った全くの赤の他人がまるで本当の家族のように仲良く暮らしていたのだった。そして…
これ以上話すとネタバレとなってしまうので話すことはできませんが、この章は「本当の家族って何なんだ」ということを考えさせる、とっても深い内容となっています。
※この話は、「地球を呑む」の中の一部分ですが、割と人気があって、森村誠一の小説にも出てきます。他にも、これにインスピレーションを受けたと思われる話もちらほらあるよね。
家族のあり方については、ドラマなんかでもいつもテーマとなるお馴染みの論点ですが、そうであっても非常に難しい問題ですね。
※赤ちゃん取り違え事件をテーマにしたものとか…
こういう問題を考えるとき、私はいつも思うのです。
家族って必ず血縁関係がなければならないのだろうか、長年育ててきてくれた親が仮に本当の親でなくともそんなことはたいしたことではないのではないかと。
もし仮にそうだとすると、家族というのは、「ただの血縁関係の集団」ではなく「社会の最小構成単位」だったんだという点が強調されてくるような気がしてならないのです。
そして、それを繋ぎ止めているものが「愛」と呼ばれるものだったら、きっとロマンティックでしょうね。
おまけ
ここからは上級者向けのお話しです。
同じマンガで、家族をテーマとしたとても興味深いものがあります。
それは、山本直樹の「ありがとう」です。
□ありがとう
●ありがとう● 山本直樹 作
郊外のとある住宅地。高校生の少女が自宅で不良たちに監禁・輪姦さ れているショッキングなシーンから物語ははじまる。少女の母親は抵抗する気力もなく酒に逃避し、不良たちの欲望は中学生の妹にも向かおうとしていた。だ が、そんなとき単身赴任の「父」が戻ってきた。暴力で我が家を取り戻し、傷ついた家族を再生するために父の奮闘がはじまる。が、それは一家の「終りの始 まり」だった……。
本作は1994年から翌95年まで、小学館『ビックコミックスピリッツ』に連載された。
作者の山本直樹は、1960年北海道松前郡福島町生まれ。早稲田大学教育学部国文科卒業。84年、森山塔名義で「ピンクハウス」(日本出版社)『ほ ら、こんなに赤くなってる』でデビュー。同年、山本直樹名義でも「ジャストコミック」(光文社)掲載の『私の青空』でデビュー。初期は当時流行の青年誌エ ロコメ、やがて文学エロ路線へとシフトしていくが、その過程で『極めてかもしだ』(86年)、 『Blue』(91年)と度々有害コミック狩りの生贄となる。現在は漫画雑誌「マンガ・エロティクス」(太 田出版)の監修も務める一方、短編、中編を中心に作品を発表中。また、かなり早い段階からマッキントッシュを使った作画を取り入れたことでも有名である。
| ありがとう 上 (1) | |
![]() | 山本 直樹 小学館 1998-11 売り上げランキング : おすすめ平均 ![]() 無残にも美しい家族の物語の幕開け 家族とは何か 家族とは?Amazonで詳しく見る by G-Tools |
まあ、この本は非常に上級者向けなので(笑)、あまり強くはお薦めはしませんが、私は非常に面白い話だと思います。
この本の方が、手塚治虫より、多分、家族について考えされられるのではないかなと思います。
ただ、とっても有名な、非常に賛否両論が別れる作者ですから、ホイホイ読むと(ry…
ちなみに、この本を簡単に概説すると、高度なエロティズムとショッキングな展開、ブラックユーモア満載の「ブンガク」的な内容のマンガで、一応「感動もの」です。本書では「山本節」が非常に炸裂していますので、初めて山本直樹を読む人には「強く」お勧めできないですが(確実にR-18だよね。別の意味でも(笑))、こういう話はインテリティックな人は多分好きなんじゃないかなとは思います。
作者については、天才だという人と、強い口調で非難する人に分かれる珍しいタイプの人ですよね。
私は、そこら辺にいそうな三流エロ作家とは格の違う、「ブンガク」的で、真面目な人だと思いますけど。
□山本直樹インタビュー (1) | WIRED VISION
※参考までに
興味をもたれた方は、多分、これから入るといいのではないかと思います。
| 僕らはみんな生きている 上 (1) | |
![]() | 一色 伸幸 山本 直樹 おすすめ平均 ![]() 社会派マンガならではのセリフがたくさん。 これから国際社会で働こうと考えている人に捧ぐマンガAmazonで詳しく見るby G-Tools |
これは日本のODA問題を風刺した傑作ですね。そういえばこれは映画にもなったっけ。
あと、新興宗教を風刺したものとか、非常に「ブンガク」的なものがあるので是非チェックしてみてくださいね。きっと興味深いと感じると思います。
|
各種ソーシャルブックマーク:
|






これから国際社会で働こうと考えている人に捧ぐマンガ






























