ネット上でも、ニュースがちょっとでも流れるとすぐに盛り上がりますね。
ということで、私もこの流れに乗ってみることとします。
(続きはこちら)
NHK、未契約者の訴訟準備着手 事業所に文書(イザ!より引用)
受信契約については、憲法の「契約自由の原則」に反するとの指摘もあるが、NHKでは「テレビを買う買わないは視聴者の自由であり、あえてテレビを買ったという点で契約の自由には抵触しないと考えている」としている。
う〜ん。これは釣りなのか?
なんか読者を煽っている感がありますね。
説明は間違っちゃいないけど、(意図的に?)足りないって感じがします。
まず、「契約自由の原則」は、近代私法の三大原則の一つで、民法の三大原則の一つ、私的自治の原則から派出する原則です。
私的自治の原則とは、私的関係の取引に公的権力(国家権力)は介入・干渉してはダメですよ、自由にやらせなさいという原則で、これから、「契約自由の原則」つまり、私的関係では誰と契約を結ぼうが自由ですよということが導かれるわけです。
ですから、「憲法の」ではないわけです。
みなさん、すぐに憲法を持ち出すのが好きですが、そもそも、憲法というのは、私人対国家の関係のみを規律するものです。
NHKは、国家(公的権力)じゃないので、憲法とは関係ないのですね。
この部分は、自己の意思決定を強制されない自由を侵しているから憲法違反だと解釈することもできなくはないですが、誤解を招きやすい表現ですね。「憲法」とついていると、重大であるかのように感じやすいので、表現には気をつけた方がいいと思います(意図的?)。
次に、「テレビを買う買わないは視聴者の自由であり、あえてテレビを買ったという点で契約の自由には抵触しないと考えている」の部分ですが、段階が2段階に分かれているのにもかかわらず、一つにまとめているので分かりにくいですね。
ちょっと、分解してみましょう。
第一段階:テレビを購入
第二段階:受信契約を締結
まず、第一段階で、テレビを購入する際には、契約自由の原則が当然適用されます。でもそれは、購入者と販売者との間で適用されるのであって、NHKとは関係ありません。
買う意思があれば、自由に売買していいよと言うことなのですね。ですから、この点では、NHKの行為が、契約自由の原則に抵触することなどありえません。(むしろ、まったくの蚊帳の外です)
次に、第二段階ですが、テレビを購入した人は、放送法により、NHKと受信契約を結ばないといけないことになっているのですね。これが第二段階であり、問題となっている点なのです。
「NHKを見るためにテレビを買ったんじゃないけど、なんで、受信契約を結ばないといけないの?」という素朴な意見が多くの人が疑問に思っている点です。
でも、法律がそうなっているのですから、不満・文句があるなら、選挙で意思表示するしかないですね。法律上はそうなっているのだからしょうがない(笑)。ここでは、その点についてはそれ以上深く触れないようにしたいと思います。
(受信契約及び受信料)
放送法第32条 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。
2 協会は、あらかじめ総務大臣の認可を受けた基準によるのでなければ、前項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。
3 協会は、第1項の契約の条項については、あらかじめ総務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。
で、問題は、この修飾「契約の自由には抵触しない」が何を意味しているかですね。
「テレビを買う」のは、「契約の自由には抵触しない」。これは以上述べてきたとおり、その通りです。
多分これが言わんとしていることは、放送法による「テレビ購入=受信契約締結」を前提に、受信契約を結ぶかどうかは、テレビを購入するかどうかによって決まってくるのであり、テレビを自由意思で購入したのならば、受信契約を強制的に結んだとしても「契約の自由には抵触しない」だろうということだと思います。
(契約とは、受信契約を指しているのであり、テレビの売買契約を指しているわけではないのです)
なんか説明不足で分かりにくいですよね。
で、誰が正しいのかというと、NHKさんのおっしゃっていることが正しい。
そりゃ当然ですよね。何も真新しいことはない。
放送法によって、受信契約締結が強制されているのですから、NHKさんの言い分はいつも法的に正しいわけです。
ですから、まず放送法を変えないことには、議論が始まらないわけです。何を言っても、NHKさんの方が正しくなってしまうわけですから。
放送法は、1950年に成立した古い法律ですから、現状にもっとあわせるべきだと思います。(そもそも、テレビ自体もその地位が揺らぎはじめているのに…)
それに、こんなにみなさんお怒りなのですから…
ちなみに、NHKさんは民事訴訟を起こすと言っていますが、ちょっと現実的ではないですよね。いくら、民事訴訟法が改正され、少額訴訟が可能となったといっても、数千円〜数万円のために、わざわざ裁判を起こしても元が取れないですよね。
人件費の方がかかってしまう…
受信料をそんな無駄なことに使って欲しくないですよね。
全員に訴訟を起こさないとしても、そのピンポイントで狙われた人は不公平感を持つでしょうから、またもめる。
う〜ん。
NHKさんは、もっと現実を見て、世間の情勢に耳を貸すべきだと私は思います。
|
各種ソーシャルブックマーク:
|



























